実践事例紹介

「アカデミック・スキル基礎」

2016/02/19

基本情報

担当教員名 渋谷 明子
手法 ディベート
難易度
ワーク グループワーク
規模 小教室

教育目標

大学での学びは高校までとは異なり、自分で文献資料を探したり、課題レポートをまとめたりすることが求められ、そのために自主的かつ計画的な選択と意思決定を行うことが必要である。こうした基礎力を育成するために本授業は文学部1年生を対象に前期に開講され、到達目標として以下の3つを定めている。

  1. 大学で学ぶことが自身にとってどのような意義があるのかについて、自分なりの考えをもてるようになる。
  2. 大学での学びにおける自己選択・意志決定の重要性と、そのための基本的な考え方がわかる。
  3.  大学での学びにおいて必要となる基礎的なアカデミック・スキルを身につける。

授業概要

本授業において新入生は、大学ポータルサイトのポートフォリオ機能の使い方、講義におけるノートの取り方、文献を批判的に読むこと(クリティカルリーディング)の意味とその方法、書評・文章批評(クリティカルレビュー)の書き方、図書館とデータベースの使い方、レポートの書き方、ディベートの仕方などの基本的なアカデミックスキルを学ぶ。

新入生にディベートを本授業で身につけさせる理由は、ディベートを身につける過程において、解答ではなく、解答を出す方法や考え方を学んでいけるからである。本授業のなかでディベートを行う週は第11週と第13週の2回である。両回とも学生はディベートの仕方を学ぶのだが、1回目の第11週にはディベートに関する根本的理解と基本的スキルを習得する。具体的には、ディベートとディスカッションの違いを教員から説明され(スライド1参照)、その後に学生たちはディベートの練習として、8人ずつのグループに分かれて「ピンポンディベート」と「ディベートの練習」を行う(中澤ほか 2007)。「ディベートの練習」では、中澤ほか(2007)の「ワンマンディベート」を基に2~3名単位でできるように修正した。このときのトピックは「冬と夏のどちらがよいか」「田舎と都会のどちらがよいか」「男と女のどちらがよいか」など、だれでも意見を言いやすいものとする。ディベートの後、学生同士で判定も行う(スライド2&3参照)。

「ピンポンディベート」では、立ち上がって、学生が向かい合う形で列を作り、一人ひとりが前の人の意見を紹介し、自分の意見を伝える構造になっている。また、「ディベートの練習」では、それぞれのグループ(3名)で話し合って、自分たちの主張を伝え、質問し、評価する。これらの練習を通じて学生はディベートをやりながら、ディベートの「型」の基本を身につけていく。

第13週ではより学術的なテーマでディベートを行う。この時もディベートは構造化されており、その「型」に従って行う。以下のスライドは「専門・教養・語学・人間力」のうちそれぞれ1つが大事だと主張するグループ4つに分かれて、「型」に従ってワークを行ったときの例である(スライド4&5参照)。

第11週では、各グループで司会&ジャッジ担当の学生2名が判断した。第13週では、どのグループの意見が一番よかったか(一番説得されたか)について、目をつむった状態で挙手してもらい、イベント性を保ちながらも評価の過程も組み込んでいる。

スライド1

スライド1

 

スライド2

 

スライド3

スライド3

 

スライド4

スライド4

 

スライド5

スライド5